とても賢かった愛犬の思い出

実家で以前飼っていた愛犬(柴犬)はとても賢い犬でした。
具体的にどんな感じで賢いのかというと、毎日散歩しているコースは完璧に覚えていて私たち飼い主が忙しくて時間がない時は、犬だけ散歩に行かせていたことがよくありました。

首輪に自宅の電話番号を書いてあったので万が一迷ってしまってもそれほど心配ではないというのもありましたが、よく散歩の途中で会う他の家の人が言うに、「一匹でいつも通る道を問題なく散歩していた」と聞きました。
リードが付いていなくてもうちの犬がおとなしくて賢いというのは評判だったので、何処の家の人が見ても噛まれる・吠えられるなどの心配はなかったようです。

一度だけ一匹だけで自宅まで帰って来られるかを試してから一匹だけでの散歩に行かせました。
試したというのは、来た道を一匹だけで帰って来られるかを確かめるというやり方です。
少し可哀そうでしたが、途中で私が母が迎えに来た車に乗り先に犬を歩かせる感じでゆっくりと密かに見守っていきました。
すると、見事に何の誘導もなく自宅に辿り着いたのです。
また、一匹で散歩をしている時近所の人にパンなどの食べ物をもらうことがよくありました。

普通の犬ならもらったその場で喜んで食べてしまうのが当たり前だと思いますが、うちの犬はもらった物を自宅までくわえて持ち帰ってきました。
私たち飼い主にもらった物を見せてから、私達が「よし!」と言うと食べ始めました。

餌の事に関してもとにかく賢く、絶対にOKサインを出すまで勝手に食べ始めないし餌を残すことも絶対にしなかったです。
この愛犬は実家で初めて飼った犬でしたが、それほど上手くしつけをしたわけでもないのに今まで飼ってきた犬の中で一番賢かったです。

これまでに3匹の犬を飼ってきましたが、一番思い出に残っているし死んでしまった時は本当に悲しくてしばらく犬が飼えませんでした。
それでも寂しさを埋めるためにまたそっくりの柴犬を飼いましたが、やはり初代の愛犬の思い出は消えません。
おそらく一生忘れられない愛犬だと思います。