基本的なしつけはきちんとした

我が家では犬を一度だけ飼ったことがあります。生き物を飼うのが初めてだったこともあり、手探り状態で初めは大変でした。周囲の身近な人たちに相談したり、犬を飼っている人に相談したりして、何とかきちんと飼うことができていたように思います。ちなみに、当時は現代のようにインターネットのない時代でした。そのため、何でもインターネットで手軽に調べることができなかったのです。ペットショップにも相談に行ったことがあります。こんなふうにして、だんだんと犬のことが分かるようになっていきました。

家族で役割分担をしていたのですが、しつけに関しては私が主流となってやっていたものです。家族の中で一番年下の私が犬のしつけをするというのは、とても大変でした。まず、基本的なマナーは身につけたいと思い、餌をあげる時の「待て」などはしっかり教え込むことにしました。
後は犬を飼っている友人に教えてもらった「お手」などのしつけもやってみたのですが、これは苦戦したことを覚えています。なかなか覚えてもらえず、できるようになるまでは数ヵ月かかったように記憶しているのです。こういったしつけは大人ではないとスムーズにできないのかもしれないと思いました。

とは言え、私自身も学校に行ったり友達と遊んだりして、それほど犬にかまっている時間はありません。大まかなしつけは母がやっていたようで、私の知らないうちにとてもいい犬になっていました。とにかく他人に吠えることがなかったのは良かったと思います。誰が訪れてもしっぽを振る愛想のいい犬でした。そのため、番犬としては役立っていなかったように思います。

老犬になってからはほとんど動かず、おとなしい犬でした。性格的にガツガツしているところがなかったので、しつけも割とスムーズにいった方かもしれません。家の中でもおとなしく、散歩に連れて行っても周囲の犬と喧嘩することもなく、飼いやすい犬だったように思います。